CLOVER~難民と共に歩むユース団体~

日本社会の中でも、声なき声を発しながら、懸命に生きている“難民”がいます。  日本の難民問題☆知ろう・伝えよう・繋がろう・行動しよう!筑波大学社会貢献プロジェクトとして活躍中!

JENシリア難民報告会

怒涛の2013年を迎えていますこえみです♪

だいぶ遅くなってしまいましたが(←本当にすみません(-_-;))

1月18日に行われたJENシリア難民報告会についての話をさせていただきたいと思います。

シリア難民は主にトルコ・レバノン・イラン・ヨルダンの周辺国に逃げてきているそうで、今回の報告会では中でもヨルダンにあるザータリ難民キャンプについての話を聞くことができました。今まで、難民キャンプでの暮らしについて疑問に思うところがおおかったのですが、この会を通して、リアルな生活を聞くことができてすごく勉強になりました。

まず、どうやってシリアから逃げてくるのかということですが、夜間気を張りつめながら、国境まで徒歩で逃げてくるそうです。国を超えると、ヨルダン側ではキャンプ行きのバスを用意しているようで、そのバスにのって人々は難民キャンプに到着します。そして、その中の一時滞在区画で一晩過ごし、難民登録を完了させるようです。難民として認められると、UNHCRから家族ごとに難民登録カードを受け取るそうです。このカードにはバーコードがあり、そこに家族構成、今までもらってきた支援物資の情報がつまっているそうです!なんともハイテクなカードだと思いましたが、カードでそのように管理していくことの大事さを感じました。そして、生活物資をうけとり、最後に自分たちで指定されたエリアにテントを設営するそうです。自分たちでテントを建てるということも、自主性を高めるためのポイントなのかなと勝手にそんなことを思いました。

そして次に食事について少し。キャンプができたばかりのころは配給制の食事だったそうですが、今では、難民自ら調理をしているそうです。パン、調味料は今でも定期的に配給されていて、それらをもとに自分たちで食事を作っているとのことでした。

難民キャンプの中には、小学校はもちろん、モスクや給水車(ヨルダンは国土の大半が砂漠で、日本のようにどこにいても水が手に入る状態ではないんです!!)そして、一番これに驚いたのですが、なんと市場(商店街)があるそうです。ここで、ガスや香水、食べ物などが手に入るそうです!!どうやって店主がそれらのものを入手したのかは謎らしいですが、私はこれらの話を聞いて、親近感というかそんなものを感じました。確かに状況は異なりますが、人間の根本的な営み自体は変わらないんだなというのを漠然と感じました。

ザータリ難民キャンプにはJEN、UNHCRを始め、31の国際機関・NGOが支援活動をおこなっているそうです。難民キャンプ内の問題を解決するために、難民たちも含めて全体で問題解決に取り組んでいるとのことでした。いつも何かを与えてばかりの状態は支援慣れを起こし、自発的に何かをするという意欲に欠けてしまうという配慮からだそうです。確かに、ここの部分は大事な部分だと思いました。人はある一定の状況が続くと、そのことに慣れ、当然のことのようかに考えてしまいがちです。援助も同様で、援助慣れしてしまった人々はもし何かあってもきっと誰かが自分たちを助けてくれると考えてしまうようになってしまいます。確かに援助はある程度必要なものですが、一定のラインを超えると、そこからは自力で変えていかないと結局は何も変わらない、そんなことを強く思いました。

私はこの報告会を通して、難民を今まで以上に身近に感じました。

難民と聞くと、心のどこかでかわいそうな人たちと考えていた自分に気づきました。

日々感じること、主な生活スタイルに違いなどなく、同じであるということに気づきました。確かに、経験してきたことは全く違い、心には深い傷がありますが、根本的には私たちと変わらないこと、それを強く思った一日でした。

ということで長くなりましたが、以上こえみからの報告でした。

読んでくださってありがとうございます!!

こえみ