We are not animals, We are human-beings!
2009年12月5日(土)
牛久入管収容所問題を考える会(牛久の会)の年間活動報告会に
CLOVERメンバーから5人参加してきました。
ここで簡単に…
✿牛久入管収容所問題を考える会(牛久の会)とは✿
入管収容所への面会行動と面会行動を通した難民・難民申請者、滞日外国人達との交流を活動の基本とするボランティアグループです。長年、日本の外国人政策「管理と排除」に向き合い続けてきたグループです。
✿テーマ✿私を生きさせろ!~難民に人生を!社会を変える団結を!~
✿プログラム✿
1、基調報告(牛久の会代表:田中喜美子さん
○今年7月、当時の自民党政権下で民主党も賛成して十分な国会審議もなされないまま出入国管理・難民認定法が改定された
→新たな在留管理制度=「3年後を目処にした在留カードの導入」
○不景気→難民・移民労働者として生きざるを得ない状況が増大!
○定員700名の牛久入管収容所には150名以上の難民申請者が収容されている(11月25日現在)
→スリランカ27名、イラン23名、パキスタン16名、ビルマ14名、トルコ国籍クルド人11名、バングラデシュ11名、ネパール5名、インド5名、ベトナム5名、アフリカ諸国(ナイジェリア、カメルーン、アンゴラ、エチオピア、ギニア、コンゴ、ジンバブエ、ガーナ、ウガンダ・・・・各数名)合計33名、その他(コソボ等)4名。
○昨年末に比べて特徴的なのは、イラン・パキスタン人の難民申請者の増加
→イランの大統領選挙をめぐる政治的混乱と大弾圧、パキスタンの治安の悪化
○被収容者は拘禁性のストレスを抱えている
→ほとんどの方が不眠、頭痛、腰痛を抱えている
→習慣や、言語の異なる人が一緒くたに1日の大半を居室内で過ごす、8畳程度の5人部屋、12畳程度の10人部屋
○根本を変える力は国際連帯の中にこそある
→法も社会も私達が主人公のはず!変えられないものはない!
★´3`)ノメンバーからの感想★
○難民は救済対象ではなく共に闘う「仲間」である
単に同情的な気持ちではなく、ともに歩むこと、対等であることを意識したメッセージだと思いました。
誰もが「幸せに生きる権利」のために!
2、「難民申請者との面会活動」(辻慎也弁護士)
○難民は、日本国内で構成員として存在している
○弁護士だからといって権力をもっているわけではない
○医療体制が良くない
★´3`)ノメンバーからの感想★
○弁護士の辻先生のお話では、難民の不満や主張を難民申請に必要な要件に近づけるのはとても難しいということだ。その全貌を知っているわけではないから何ともいえないが、難民申請はあくまでも法律上の手続きであって、しかも今日本で受けている人権侵害とは別個の問題だということを難民自身も、支援する側も承知しなければならないようだ。それにしても難民が日本の収容所で受けている扱いは許し難いもので、どうすればその苦痛を減らすことができるのか考えていきたいと思った。
○難民とは何か
政治・宗教・人種に関する迫害を受けている(あるいはその恐れがある)ことを、彼らとの対話の中から上手く引き出して主張することの難しさと重要性を感じました。弁護士さんの苦労も少し垣間見れた気もします。学生の私たちにできるのはどういうことなのかと考えました。署名活動もあるだろうし、やはり私たちが面会する中で、彼らがそうした法的な主張を必要とする場合の弁護士さんへの橋渡し…的な役割などになるかなぁと思います。少し難しいので、もう少し考えてみたいです。法的な知識もある程度必要だと感じました。でも、今回特に気になったトピックの一つです。
3、「難民申請者との面会活動」(在日ビルマ難民たすけあいの会:大滝妙子さん)
○ビルマ人の難民申請者は、他と比べて優遇されていた→仮放免認定が遅くなった
○医療体制が良くない…死にそうな人でないと外に出られないのではないか…
★´3`)ノメンバーからの感想★
○組織の恐ろしさ…収容所職員の教育体制はどのようなものなのでしょうか。
4、アジアの難民会議報告(大川秀史弁護士)
○人権擁護の視点から、世界各国を回る
→韓国…難民認定低い、台湾…インドネシアからの移民多い、フィリピン…女性や子供の保護の必要性、マレーシア…6万人のビルマ難民、カンボジア…弁護士の数が10人以下(ポルポト政権下により) etc
5、写真報告「タイ国境ビルマ難民」(高木佑輔フォトジャーナリスト)
○世界各地の社会の底辺で生きる人々を撮影する
→タイ以外でもアフガニスタン、今後民主共和国、エチオピア、ビルマ、タイ等で取材する
★´3`)ノメンバーからの感想★
○フォトジャーナリストの高木佑輔さんがタイ国境メーソットで撮ってきたビルマ難民の写真には、ゴミの山でゴミを拾って生活している人々が映っていた。劣悪な環境にも関わらず、そこに住む人々は祖国より現金収入が得られ、快適だと話すという。
○難民問題の根本
ビルマをいかに国際社会に連れ戻すのか…というお話もあったように、支援活動だけでなく、難民を生み出す社会、それを受け入れない社会を変えていくのだというメッセージは印象深かったです。
6、難民申請者の方々の発言&自由討論
○WE ARE NOT ANIMALS, WE ARE HUMAN-BEINGS!!!!!!!
私たちは動物じゃない!私たちは人間なんだ!!!!(ビルマ難民男性)
★´3`)ノメンバーからの感想★
○実際に難民の方のお話を聞いて入管の難民の扱いがそんなにも酷いものなのかということが分かりました。最初は日本に難民として逃れてきているのだから、ある程度生活が制限されてしまうのは当然かなと思っていたけど、現状はもっと酷くてそこまでする必要はない、あまりにも難民の方を馬鹿にしている扱いだと思いました。ビルマの難民の方がおっしゃっていた、私たちは動物じゃなくて人間なんだという言葉がすごく印象的でした。実際に聞いてみないと分からないことってたくさんあるんだなって思いました。
○今回の報告に参加していて、牛久の収容所に収監されていたビルマ難民の男性は、「我々は動物じゃない!我々は人間だ!!」と語気を強めて言った。こんな当たり前のことを言わなくてはいけない。そんな扱いを、日本で難民が受けていると思うと気が遠くなった。
○怒りにふれて…実際に難民の方の日本の対応への怒りに触れるのは初めてのことでした。ショックは大きかったです。事態の深刻さを感じました。「自分たちは動物ではない。人間なのだ」。このメッセージはしっかり受け止めなければならないと思います。
○医療の問題…今回多くの方が、医療問題について触れられていました。
・収容所の予算との兼ね合いで、費用がかかりすぎるとみなされた場合、外部の病院に連れて行ってもらえない。
⇒収容所の予算はどれくらいなのか。本当にそれが真実であるのか。どうすれば最善の医療を受けさせてもらえるのか。こうした場合の最善とは何なのか。(検査対象を減らして受けさせてもらうようにするのか。すべて受けさせてもらうように引き続き訴えるのか。時間との戦いでもあるだろうし…)などの疑問を持ちました。
・服用する薬の人体への影響・必要な薬がもらえない
⇒これは今回の中でもかなりショックなお話でした。人権を無視した行為であると思います。こうした状況について私たちが出来ることは?(広報?さらに詳細な実態の把握?…)
○通訳の素性
思いもかけなかったお話でした。確かに、政治的な迫害の恐れがある場合、これは非常に重要な問題になりますよね。皆にも伝えたい現状だと感じました。難民と一言で言っても、個々のおかれた状況に対し、柔軟な対応が必要とされることを、私も日本政府も認識や配慮が薄いのだと思い知らされました。
○実際に収容されていた人たちの話を聞いて、収容所の現状が自分が想像していたものと全く違ったことにもすごく驚いた。話を聞いていた限りでは収容所では難民の人たちの人権はほとんど無視されているて、日本の国内でこんなことが行われているなんてショックを受けた。特に医療に関わる問題は収容された人たちの命に関わることなので早く解決されてほしいと思った。
★´3`)ノ全体を通してのメンバーからの感想★
○知識のなさ…活動を始めたばかりなので仕方がないとは思いますが、知らないことだらけだということをまず感じました。
○クローバーとしては、支援活動に重点を置いてくのだとは思いますが、学生だからこそ可能な社会への挑戦もしてみたい気もしました。
○牛久の会には弁護士さんやフォトジャーナリストなどたくさんの業界の人が関わっていることに驚いた。
○自分も実際に収容所に行ってみて、現状をしっかり知りたいと思った。