CLOVER~難民と共に歩むユース団体~

日本社会の中でも、声なき声を発しながら、懸命に生きている“難民”がいます。  日本の難民問題☆知ろう・伝えよう・繋がろう・行動しよう!筑波大学社会貢献プロジェクトとして活躍中!

難民理解講座(第3回目)に参加して

こんにちわ!!

せみの鳴き声に夏らしさを感じ実家への想いが募っていますこえみです♪

私は7月20日(土)日本国際社会事業団がUNHCRとタッグして開催する難民理解講座第3回目に参加してきました。1回目も2回目もいけず、ようやく行くことが出来ました(^O^)/

今回のテーマは『難民とメンタルヘルス 異文化で抱えやすい精神疾患の理解と対応「PTSD」、「心身症適応障害、身体表現性障害、不安障害)」』でした。PTSDにはよく兵士さんがなるものだという認識しかもっておらず、詳しいことはあまり分かっていませんでした。なので、今回PTSDのお話しを聞けて、原因からケアの仕方まで聞くことができ、とっても勉強になりました。そして、日々の面会について考えさせられました。

講師は大正大学の鵜川晃先生でした。先生はまず初めにストレスについて説明してくださいました。ストレスとは風船のようなもので、外部からの刺激によって破裂するものだと話してくださいました。そして、その風船の大きさは人によって違っており、また、ストレスに対する抵抗力であるストレス耐性も周りの人や環境によって変わってくるため、一人一人ストレスの感じ方は違うということも聞きました。つまり、内容は同じでも人によってはストレスを感じなかったり、相当のストレスを感じる人がいるということです。だからこそ、ストレスは人に分かってもらいにくいものだと先生はおっしゃっていました。でもだからといって、ストレスがないという状態は人を怠けさせるため、一定のストレスは必要だそうで、バランスを取ることが大事だと感じました。

そして、次に先生は絵PTSD(外傷後ストレス障害)とASD(急性ストレス障害),適応障害について話してくださいました。

まとめると、、、、

PTSDもASDも

・突然の衝撃的事実によっておこるもので、異常な体験をすれば誰でも起こりうる

・症状は「侵入」「回避」「過覚醒」「麻痺」のうち3つの症状が持続

*「侵入」体験が本人の意思に関係なく侵入してくること 例)夢にみる

 「回避」体験に関する自称を避けること 例)自分の経験したことが題材の映像、記事がみれない

 「過覚醒」物音や刺激に敏感になり苛立ち、不眠になる

 「麻痺」離人感、現実感の喪失、人生設計ができなくなる

・治療は安心な環境づくり、薬物療法(眠れないなら睡眠剤など)、カウンセリング

PTSDとASDの違い

・ASDは衝撃的出来事から一か月以内に上記の症状がおこり、PTSDは一か月以上症状が持続している

適応障害

・大きなストレスが継続的、反復的に続くことで、頭痛や腰痛といった体の不調などがみられる

・被収容者の方々はなりやすい

カウンセリングのコツ

・話に耳を傾ける

・つらさを汲む

・押し付けはしない

・ねぎらう

その他

・ストレスは記憶、行動、心、身体に影響を及ぼす

これらの話を聞いていく中で、難民の方が他国に逃れてきて、自分の状態をその国の政府に訴えることがいかに大変なのかを思い知らされました。その難民の方にとって自国での経験は本当に衝撃的な出来事であり、できればそのことについて触れたくない、忘れたくないというのが本心であるのに、自分の置かれている状況を説明するために資料集めをしなければなりません。すごく大きな負担であるなと思いました。でも、もちろん、受入国の政府としては書類が必要であるため、いかに彼らをケアしていくか大事だなと思いました。また、収容生活を強いられた方は適応障害になりやすいとの話を受け、私たちCLOVERが面会している方々もよく体の不調を訴えていることを思い出しました。ストレスのはけ口として話を聞いてくれる人がいることはとても大事であるると思うため、面会の時に、自分の状況を私たちに話すことで、少しでもストレスが発散できたらいいなと思いました。

今まで彼らのストレスフルな生活を分かっていたつもりではいましたが、この講義を聞いていてまだまだ分かっていない部分があったなと、字面だけ理解していたなと感じました。

CLOVERの精神の一つCareを念頭に置き、寄り添うことで彼らのストレスが少しでも軽減されたらいいな、と少しでも私たちに会って話をすることで楽しい時間を共有できたらいいなと思いつつ、今日も面会行ってきます!!